分岐から 右手の杉林へ。
水音を聞きながら、V字に掘れた道を登っていく。
大勢の人たちが歩いたことで掘れた道。
オモシロイ形の小さな花は ユリノキの花。
そのユリノキの花を見かけたところから 少し下ったところに・・・
湧水の水場、『弘法水』。
昔、参拝者が ここの水で喉を潤したのか・・・。
あちらこちらに倒木アリ。
そのたびに 跨いだり くぐったり。
大木が現れるたびに、その迫力に立ち止まり・・・
見上げて眺めた。
沢に沿って登っていく。
水音を聞きながら歩くのは本当に心地よい。
沢の水音も、『1/fのゆらぎ』かもしれない。
よっこらしょ。
少し前に たくさん咲いていたであろうチゴユリ。
今は茎の先に小さな実をつけていた。
『ポット・ホール』とOさんたちが呼んでいた沢底の穴。
軟らかい赤土。そこに転がる石など。そして沢の流れ・・・。
いろんな条件が重なって まん丸い穴ができたのだろう。
ここもV字に掘れた道。
もともとの道は 2・3m上の辺りだっただろうとお聞きして驚いた。
たくさんの人が歩くうちに、V字に掘れた道に?
あれ?葉の縁が波打っているこの植物、
ランの仲間ではないだろうか?
この茎がのびたら、どんな花が咲くのかなぁ・・・。
ここは、
水呑ノ池にためた水が 尾根上を流れているところ。
地図に青線で描かれている『水ノミ沢』には水が流れておらず、
実施に流れているのは この沢なのだそうだ。
笹藪の中を歩いたりも。
両手で 笹や細い枝をかき分けながら進む。
ワシャワシャ・・・ワシャワシャ・・・。
見えにくい足元に気を付けながら歩く。
斜面をおおうように生えた大きなブナの根。
雨上がり、ツヤツヤ光っていたイワウチワの葉。
そこらじゅうに たくさんあったから、
春早い時期には 薄いピンク色の花がキレイに咲くんだろうな。
急坂を一歩一歩登っていくと、
ようやく 少し視界が開ける場所に出た。
『水呑ノ池』だ。
1週間前にOさんが訪れた時には もっと水があったそうだけど、
この時は だいぶ少なくなっていた。
モリアオガエルの卵が 池の周りのあちらこちらの木にぶら下がっていたけれど、
水が こんなに少なくなってしまっている状態で大丈夫なのか?!
湧水は、あの奥の方から この溜め池に流れ込んでくるのだそうだ。
『水呑ノ池』の水が流れ出すポイントは、あの辺り。
確かに、水が流れていく音がした。
もとは、湧水が注ぎ込む地点より少し上の方にあったという碑と祠。
溜め池をつくる際に移したそうだ。
『水波大神』と書かれた石碑。
開拓のために沢を堰き止めてつくったという池。
鳥海山からの湧水が、
人々にとって どれだけ大切なものだったか。
この『水呑ノ池』を眺めながら 軽く昼食。
この『水呑ノ池』のそばを通り、東の方へと道は続く。
・・・③へ続く・・・