雪解け水が あちらこちらで 心地よい音を立てながら流れるのを眺めつつ
賽の河原から河原宿の方へ。
少し進むと雪渓あり。
やわらかめの雪なので私はツボ足で。
母には 私のチェーンスパイクを貸して。
「雪渓を歩けて嬉しいなぁ~」
いったん夏道に上がる。
振り返ると、雪解け水の流れに青空が映っていた。
次の雪渓へ上がって・・・
池塘の方へ。
昨年は、この辺りで ちょっとヘトヘト気味になったんだったね。
「今年は 今のところ大丈夫」
これから向かう 岩峰と笙ヶ岳三峰の間に、東側からガスが流れ込んできた。
そういえば、昨年も この辺りでガスが流れてきたんだった。
「涼しくなっていいね~」
三峰の斜面には、すでに笙ヶ岳に行ってきたらしい人たちの姿が見えた。
「ゆっくり登って、他の人達が笙ヶ岳から戻り始めてから着くと
混まなくていいかもね。」
「うん。」
6月下旬には雪渓だった三峰の北側斜面は、すっかり緑の草原に。
イワイチョウやヒナザクラ、ハクサンイチゲやチングルマなどが咲いていた。
この日一番の急斜面、岩峰との鞍部から笙ヶ岳三峰への登り。
「ゆっくり休み休み登ろう」
東側に残る雪渓や 次々に流れてくるガスを眺めたり・・・
足元にたくさん咲いている花を眺めたり・・・
振り返った景色を眺めたりしながら・・・
三峰ピークに登ることができた。
今年は 花がたくさん咲いてる時に来ることができて良かったね。
三峰ピークからは 緩やかな稜線歩き。
花や景色、チョウやトンボを眺めながら
のんびりゆっくり歩いた。
11:33 笙ヶ岳一峰に到着。
三角点のある方ではなく、長坂道が見える方へ行き、
早めの昼食休憩。
残念ながら 庄内平野はガスで見えないけれど、
この日の目的地の笙ヶ岳一峰まで来ることができた母は満足そう。
流れるガスの中に、一瞬 万助小舎が見えた。
「この後、どうする?」
「まだ大丈夫だから、御浜の方へ行く。鳥海湖も見たいし。」
「 よし、じゃあ 行こう! 」
1年ぶりの山歩きとは思えないぞ、母。
急がず、ゆっくり休み休み、景色や花を眺めながら 楽しんで行こうね。
・・・③へ続く・・・