少し風が強くなってきた。
左手前方に向こうにチョコンと見えるはずの山頂は、ガスの中。
御浜付近も もしかしたらガスにおおわれているかもしれない。
さぁ、どの辺りまで行こうか。
夏の終わりを感じさせる雰囲気の中に、
秋の訪れを知らせてくれる植物たち。
すでに色が変わり始めてる?
オヤマリンドウ登場。
ニッコウキスゲも実に。
チシマザサをサワサワ揺らしながら渡っていく風にも秋の気配。
下ってくる人たちと すれ違うようになってきた。
台風が接近している予報なので、やはり早めに下る人が多いのだろう。
何組かの親子連れとも すれ違った。
ベニバナイチゴの実。
そして・・・ これ、
タケシマランのツボミかと思っていたら、やっぱり実のようだ。
このエンレイソウの実も
このサンカヨウの実も、熟すのは もう少し先だね。
遅くまで雪渓が残っている辺りの斜面には、ニッコウキスゲが。
気になる石とニッコウキスゲ。
何度も立ち止まって ニッコウキスゲを眺めた。
下り坂の天気の中、ニッコウキスゲのオレンジ色が元気をくれた。
前にいる方たちが立ち止まって足元をじ~っと見ているので何かと思ったら・・・
キレイな色のトンボ!
羽の筋まで茜色なのことにビックリ。
『ミヤマアカネ』というのだそう。
少しずつ季節が秋に移っているのを感じながら ゆっくり登っていき・・・
『賽の河原』まで来た。
『賽の河原』から『河原宿』の方へ。
ずいぶん小さくなったけど、まだ雪渓が残っている。
エゾシオガマが あちらこちらに。
緑のフカフカした絨毯の中に 御浜へ続く道が見える。
雪がとけて間もない枯草のところを過ぎると・・・
うわ、やっぱり下が空洞になってるじゃん!
臆病な私は、雪渓を回り込むようにして進んだ。
その雪渓の周りには、雪解け間もない所に咲くヒナザクラ。
そういえばヒナザクラの花や細長い茎は見ていても
葉っぱは ほとんど見ていなかったなぁ・・・と思いながらパチリ。
地面に近い所に こんなふうに出ているから、見えないことが多いもんね。
早く雪がとけたところでは すでに花穂になっているチングルマ、
この辺りでは まだ花が咲いている。
ベニバナイチゴの花も これから まだまだ咲きそう。
振り返って見る。
そして・・・前方には ガスが流れているのが見えた。
風も強まってきたし・・・どこまで行こうか。
河原宿に出た。
この辺りの雪渓は無くなっている。
河原宿付近でも けっこうな風が吹いているので、
向こうの長坂道に出たら かなりの強風なんだろうな。
長坂道よりは少し風が弱い池塘の方へ行ってみようか・・・
それとも ここで折り返そうか・・・。
などと、ちょっと迷う。
「昨年、強風の中を笙ヶ岳まで行ったことがあるけど、今日は 行かなくてもいいな・・・」とか、
「でも、ここで折り返してしまうのは、ちょっと物足りない感じだな・・・」とか、
ウロウロしながら・・・
チングルマの花穂を 上から見たり しゃがんで見たり・・・。
私がウロウロしている間に、何人もの人たちが通り過ぎて行った。
下っていた人たちもいれば・・・強風の長坂道の方へ行った人たちも。
私は・・・
とりあえず、池塘のそばまで行ってみることにした。
・・・③へ続く・・・