「曇り空の下、冷たい風が吹き付け
鉛色の海にゴウゴウと白波が立っている」
というイメージの冬の日本海。
そんな海も嫌いではない。
子どもの頃は、冬の海に『ぶりこ』を拾いに行ったことが何度かあった。
潮の香りのする冷たい風が沖の方から吹き付けてくる中、
砂浜に打ち上げられている 朱色っぽい塊と緑色っぽい塊を拾い、
帰宅してから 甘じょっぱく煮てもらって食べた。
(食べた・・・といっても、ガムのように咬んで、味が無くなったら終わり、って感じだったかな。)
岩場には、冷たい海で海苔つみをしている人たちの姿があったなぁ・・・。
少し前から 久しぶりに冬の海を見に行きたいなぁと思っていたので
三連休の初日、午後からちょっと行ってみることにした。
気温が上がったので、国道は雪が無くなって乾燥しているところもあった。
雲間から光が差し込んでいるのが見えると、
いつも 何だかうれしい気持ちになる。
香頭ヶ浜に到着。
冬にしては明るい色の海。
久しぶりの波の音が心地よい。
釣りをしている人が。
目を移すと、ちらっと白山島。
足元に落ちていたクルミに小さな穴が。
動物が食べた跡かな?
以前より だいぶ狭くなってしまった砂浜には、
たくさんのゴミが打ち上げられていた。
この時期にしては穏やか。
近くの山の方から流れてくる水が 海に注ぐ。
ここは・・・
砂浜から水が染み出してきている。
大きめの貝殻発見。
子どもの頃は貝殻がいっぱい落ちていたけれど、今は見つけるのが大変。
ゴミに付着しているのは、貝の仲間?
ブナの実の殻もあるぞ。
! これは・・・フグじゃないですか。Σ(゚Д゚)
この日 私が なぜか惹かれたのは・・・小さな木片。
いっぱい拾った。
夕方の陽があたる山の斜面も 雲も 薄っすらピンク色に染まってきた。
寄せては・・・
返し・・・
砂浜に細い筋を残していく波。
波の音を聞きながら ずっと眺めていたい気分なんだけど・・・
そろそろ帰ろう。
わずかな時間だったけれど、
潮の香の中、
波の音を聞きながら 打ち寄せる波・寄せては返す波を眺めることができて
心が落ちついた。