河原宿付近は、まだ雪渓あり。
雪渓を歩く感覚を楽しみながら 一歩一歩進んでいく。
笙ヶ岳まで行ってきたという方とすれ違った。
「ガスで 景色は全く見えませんでしたけどね。(;^ω^)」
とのこと。
しばらく雪渓を歩いてから夏道に上がり、 長坂道へ。
雪渓がとけて間もないところに、
チングルマやイワカガミなどが咲いていた。
河原宿の方を振りかえって見る。
今は枯草のところも これから緑に変わる。
長坂道に出ると、東側から どんどんガスが流れ込んできていた。
T字分岐付近で しばし花や景色を眺め・・・
笙ヶ岳の方へ向かう。
岩峰をトラバースする道を進むと、
笙ヶ岳三峰の斜面を登る道が見えてきた。
毎度撮る岩峰の岩。
鞍部へ下る途中に、大きなカメラを持って山頂の方を見ている方が二人。
女性の顔を見て、「あれ? どこかでお会いしたことがあるぞ? 」と思ったら・・・
3年前の初冬 御浜小屋に泊まった時に一緒になった埼玉の方だった。
「山頂が出てくれるのを3時間待ってるんだけど、なかなか出てくれなくて・・・」
・・・さ、さんじかん?!
「午前中は、雨が降ったり止んだりだったけど、少し良くなったかな」
山岳写真の会に所属しているその方のすばらしい写真を、その会のHPで拝見した。
そういう方々は、何時間でも待って 自分がイメージする瞬間を撮るんだなぁ・・・。
そんなTさんと お話したり、
ご同行の方が撮られた写真をちょっと見せていただいたり。
「7月の連休に、また来るよ」
とおっしゃるTさんたちに挨拶して、笙ヶ岳三峰へ。
三峰の方からは 雪解け水の流れる音が聞こえていた。
前回 訪れた時に雪渓におおわれていた斜面は、
ヒナザクラやイワカガミ・・・
ハクサンイチゲやなどの花畑に変わっていた。
三峰のピーク手前には アカモノも。
二峰へ向かう稜線も、夏道が出ている。
見上げると ちょっと青空が見えたりするけれど・・・
向かう笙ヶ岳の方はガスで白かった。
ちょっと雪が残っているところあり。
東側からの風とともに、ガスが前方をスゴイ速さで横切っていく。
こんな状況で遠くの景色は見えないけれど・・・
足元に咲く花や
道の両側に咲く花を眺めながら歩いた。
もうすぐ一峰。
もうすぐだけど、花を眺めていて なかなか進まない。
一峰への登りも両側に花が。
黄色のミヤマキンポウゲや・・・
白のマイヅルソウ・・・。
笙ヶ岳一峰に到着。
わかっていたけど向こうは真っ白。
三角点のある方ではなく、いつものように南側へ。
そして この日は、稲倉山荘で買ってきた『あんドーナツ』を。💚
一峰のピーク周辺に たくさん咲いていたのは・・・
『ムカゴトラノオ』だろうか?
私より少し前に到着した方は 酒田からいらしたそうで、
「私は笙ヶ岳が好きで、毎週のように笙ヶ岳に来るんだ」
と おっしゃっていた。
そういえば・・・
月山森に行った時には、
「月山森が好きで、毎週のように 月山森に来て、
お昼ご飯食べて 景色を眺めながら のんびり過ごして帰るんだ」
という方とお会いしたなぁ。
・・・毎週のように そこに来て、ご飯を食べて 景色を眺めて のんびり過ごす・・・
そんな場所があるって素敵だなぁ・・・。
「ここのところ毎日 夕方になるとガスがとれてスッキリ見えてたから、
今日も あと1時間も待てば 晴れてくると思うよ。
今は陽が長いから、下山が6時・7時になっても大丈夫だし。」
と その方が おっしゃったし、自分ももう少し待ってみたい気持ちだったので、
しばらく 祈るような気持ちで待っていた。
・・・が、しかし・・・
一瞬、万助小舎の赤い屋根が見えたけれど、またすぐにガスが流れてきて・・・
景色が見えなくなる。
ガスは晴れそうにないまま時間が過ぎていくのだった。
頭上には ときどき青空が見えるんだけどな~。
たま~に山頂も見えたりするんだけどな~。
西の空、東の空、南の空・・・と 何度もぐるっと見ていたけれど、
しばらく待っていても ガスが晴れそうになく・・・
下山が6時とか7時にはなるくらいまでは待っていられないので、
15時半まで待ってダメだったので諦めることにした。
毎度撮るオブジェのような木を撮り・・・
三角点のそばを通って・・・
この日 一番多く咲いてるように見えた花を撮って・・・
下山開始。
ま、こんな時だってあるさ。
・・・④へ続く・・・