湯ノ台コースを下って 気持ちと体に余裕があったら月山森まで行こうか・・・
それとも、
埼玉の方のように 外輪を下って 御田ヶ原分岐から千畳ヶ原を回ってこようか・・・
迷った末・・・
12:19 外輪を下り始めた。
ここまで のんびりペースで登ってきたので 時間的に余裕があるわけではないけれど、
薄暗くなる前に 滝ノ小屋口に下山できるんじゃないかと思ったのだ。
心配なのは 半年くらい間からガックリ体力・筋力・持久力が落ちてしまったこと。
その前までは 毎年 周回して歩いていたけれど、
今の状態で大丈夫なのかどうか分からなかった。
頭の中では「無理せずに湯ノ台コースを下ったほうが良さそうだよ」と言っていたけど
感覚的には「下っていってみよう」だった。
迷ったときは、
頭で考えたことじゃなく感覚にしたがうことにしている。
私と同じように これから千畳ヶ原をまわって滝ノ小屋口に戻るという方が追い越して行った。
同じコースで歩く人がいると思うと心強い。(私とはペースが違うけれど)
外輪を下り始めてからも、
「ホントに そっちへ下っていいのか~?!」
という もう一人の自分の声が頭の中で聞こえ、
湯ノ台コースを下っていく人の姿が小さくなっていくのを ちょっと見たりしたけれど・・・
いや、こっちへ下ろう。
両側からハイマツが覆いかぶさる道で、
前を行く人がしゃがみこんで何かを見ていた。
シラタマノキの実だった。
これから下っていく外輪の道や遠くの景色を眺めながら下っていくのが
好きなんだよね・・・。
これから歩く予定の千畳ヶ原が ずうっと遠く下のほうに見えている。
私、ホントにこれから あそこを歩くんだろうか? (;^ω^)
歩くんだよ!
さっき追い越して行った方は サクサク下っていき、
その姿は どんどん小さくなって いつの間にか見えなくなった。
私も 少しでも時間に余裕をもって回れるように サクサク歩けたらいいのだけれど・・・
なかなか そうできない。
この日の山の様子を やっぱり眺めたいもんね。
あちらこちらで立ち止まって景色を眺めつつ下り・・・
12:39 文殊岳まで下ってきた。
(倒れたままになっていた標柱が 立て直してあった。)
文殊岳からの素晴らしい眺め!
文殊岳から下り始めてすぐのところで 前にいた方がしゃがんでスマホを向けていたので
「何かあるんですか?」
と訊くと、
「オコジョがいるんです」
と小さな声で言った。
私も その場所からカメラを向けて待っていると・・・
いた!
小さな穴から出てきた。
うわ、体がビヨ~ンとのびたぞ。
たくさんの人が歩く登山道にある石のそばの小さな穴に住んでるってこと?
人間に興味津々なんだもんね。
前の方がジッとしゃがんでスマホを向けているのを 伸びあがって眺めてる。
前の方が下って行った後、
私も穴のそばにいってカメラを構えていると・・・
出てきた!
今まで見た正面からの様子と違って、
上から見たところは シュッとした感じ。
「何かあるんですか?」
という声が上の方から聞こえたとたん、穴の中に入って出てこなくなってしまった。
それにしても、登山者が次々に通る道にある穴に住んでいるとは・・・。
さらに少し下っていくと・・・
チョウカイフスマの花が まだ少し咲いていた!
今年は もう花に会えないのかと思っていたので、うれしい。
さらに下っていくと・・・
今度は コケモモの赤い実が。
あまりのんびりしている余裕は無いのだけど、
いろんなものが目に入ってきてしまう。
自然なバランスが素敵だ。
12:57 外輪・千蛇谷分岐。
七五三掛の方へと下っていく。
13:03 七五三掛。
七五三掛から山頂の方を眺め・・・
下っていく。
前回来た時落ちていた屋根部分が上げてあった。
黄葉したイワイチョウの葉と青いオヤマリンドウ花の色の組み合わせがイイ感じ。
八丁坂付近から 千畳ヶ原を見下ろす。
あの千畳ヶ原まで、
これから ぐるっと歩いていくんだもんね。(;^ω^)
御田ヶ原分岐が見えてきた。
北側を見下ろしたところに 青空を映した池塘が見えた。
あそこに池塘があること、今まで気づかなかったなぁ。
新たに気づいたことがあると、それだけで ちょっと嬉しい気持ちになる。
ほんのちょっとしたことでも。
13:16 御田ヶ原分岐に来た。
『ふくらヨリ七里』の石標。
千蛇谷にあるという『ふくらヨリ八里』の石標を いつか探してみよう。
御田ヶ原分岐から 鳥ノ海分岐の方へ入っていく。
まだ咲いてたハクサンイチゲ。
木道を進みながら、
少しずつ近くなってきた千畳ヶ原を眺める。
前回 ニッコウキスゲが咲いていた辺り。
残雪期には水が流れているところ。
この日は もちろん花も水も無いとわかっていたけど見上げてみた。
溶岩流の跡がわかる斜面のヒダヒダ。
ここまで来ちゃったなぁ・・・という感じで外輪を振り返って見上げる。
同じように千畳ヶ原を回っていくと言って追い越して行った方だろうか、
蛇石流を過ぎた木道を歩いている人の姿が小さく見えた。
蛇石流の方に歩いてきている人の姿も。
これから自分も あの人たちのように歩くのだと思うと 不思議な気持ち。
13:32 鳥ノ海分岐。
せっかくなので、右にちょっと歩いて鳥海湖を見てこよう。
先日の雨で、水位が少し上がってる。
このまま水が全部無くなってしまうんじゃないかという感じだったものね。
では、鳥ノ海分岐に戻りましょう。
・・・⑥へ続く・・・