御室に着き、新山の方を眺める。
「今日は新山へは行かずに 外輪へ上がろう」と思いながら。
そうそう、御室まで登ってくることができたので、
『潟保 卓 絵画展』を観ていこう。
通路の両側の壁に、潟保さんの水彩画が展示されていた。
潟保さんの水彩画の中には、
私が鳥海山を歩いている時や眺めている時に感じるのとは
また別のものが表現されているみたいだ。
色の一つ一つが やわらかく やさしい。
絵画展を見た後、ここで水分補給。
この日 小屋に泊まるらしい方たちを羨ましく思いながら
七高山の方へ歩き出した。
どんな状況になっているんだろう・・・と いつもドキドキするところ。
斜面の雪は だいぶとけてるけど、向こう側でちょっと歩くところがあるな。
前回は、向こうから千蛇谷の雪渓をずうっと登ってきて・・・
この急なところも登って、新山山頂の少し手前まで行ったんだったなぁ・・・。
な~んて思い出しながら夏道を歩き、
足元に咲く花を眺め・・・
少し残る雪渓を下り・・・
外輪へと登って行く。
登り始めてすぐ、左手にイワウメの花が咲いているのが目に入った。
まだ咲いててくれて良かった~。
登りながら眺める外輪内壁のゴツゴツした岩。
この日 一番キツく感じられた急坂を登りきり、振り返って新山を眺める。
さっきまでいた御室の方も。
そして・・・
向こう側の景色を。
下の方に唐獅子小屋が見えた。
せっかくなので、七高山まで行こう。
分岐付近で 七高山の方から来たお二人とすれ違った。
午後2時を過ぎ、七高山には私一人のようだ。
道の少し下にもイワギキョウ。
足元にもイワギキョウ。
赤っぽい土や石に イワギキョウが映える。
手が触れそうな高さのところにも咲いてる。
七高山に到着。
この日 稲倉岳が一番見えたのは、七高山にいた時かも。
北峰。
今回は行かないけれど・・・
そのうち秡川から登ってきて、あの北峰に行きたいな。
さっきすれ違ったお二人の姿が だんだん小さくなっていく。
さっきまでいた御室と、
これから下っていく外輪山。
七高山の山頂付近で、こんな景色を眺めながら休憩。
エネルギーを補給。
ゆっくりしたいところだけど、長居せずに下ろう。
あのお二人が下って行くのをまた眺め、
私も下山開始。
空に向かって大きな声で歌っているみたいだな。( ´艸`)
天空の道。
天気が悪ければ 暴風が吹き荒れるこの場所にも、花がたくさん咲くんだなぁ・・・
と あらためて思う。
それから・・・
子どもの頃から 毎日眺めていた鳥海山だけど、
遠くから眺めている時には こんな景色が広がっているなんて思ってもいなかったなぁ・・・
とか、
私が鳥海山を眺めている時、
その鳥海山をこんなふうに歩いている人がいる人がいるんだなぁ・・・
とか、
火山が爆発していた頃には ゴツゴツの岩だらけだったところに
こんなふうに花が咲くようになるんだから、すごいなぁ・・・
とか、
どんなふうに ここで育つようになったんだろう・・・
とか、
近くに人の姿の無い道を、いろんなことを思いながら歩いた。
左に新山、右に七高山。
並んで写真におさまるところまで来た。
外輪山を下りながら
登って来た千蛇谷コースの道が 向こうの斜面に細く続いているのを見下ろす。
短いハシゴを2つ下りてきて・・・振り返って見る。
少し下ったところで、またハシゴ付近を振り返って見る。
イワギキョウのツボミって、こんな姿なんだね。
行者岳の標柱とハシゴが見えてきた。
行者岳付近も、いろいろな花が咲くところ。
ヨツバシオガマやミヤマリンドウ・・・
チョウカイアザミのつぼみや コバイケイソウなども・・・。
このハシゴのそばにも 花が咲いてるんだよね。
ハシゴを登ったところから振り返ると・・・
奥の方には 御室や新山・七高山が見え・・・
右側の外輪山には 下ってきた道が見えた。
湯ノ台コースの方を見下ろすと、
ガスの切れ間に、左側に赤い屋根の滝ノ小屋、右側に河原宿の小屋が見えた。
これから歩く道。
御室へと登っていった道。
今 下ってきた道。
パラパラと ハクサンフウロがたくさん咲いているところに来たなぁと思ったら、
そこは伏拝岳だった。
湯ノ台コースも、花がいっぱい咲いているだろうな・・・。
湯ノ台の方からは いつ登ってくることになるかなぁ・・・。
・・・⑤へ続く・・・