ふと立ち寄った書店で ふと目にとまった本。
この本が気になったのは・・・
場所に寄って違う土の色・・・
山を歩いているの時に目にする土・・・
などなど、子どもの頃から 土が気になっていたし、
何年か前に、本の中で
「微生物は長い時間をかけて岩を砕いて土にする」とか
「約10gの土の中には 約100億の微生物がいる」とかいう文章を目にしたことで、
ますます気になっていたからかもしれない。
「土に隠された多くの謎をスコップ片手に掘り起こし・・・」
・・・私も 子どもの頃 家の裏の地面を掘ったことがあったなぁ。
わずか数十センチだったけど。あせ
本を書くくらい土を掘り起こして研究したというこの方は・・・?
「土の研究者」!!
しかも、海外の土も掘り起こして研究している!
・・・土を調べることで「映し出されるのは私たち自身」・・・
それだけ、私たちの暮らしは土とつながっているということ。
研究を初めて20年ほどになるが、忘れることのできない感動の瞬間が三度ほどあった。
土壌を酸性に変える犯人が植物自身だとわかったとき、
熱帯雨林の落ち葉から滲みだした茶色い水を観察したとき、
焼畑農業に酸性化を食い止める仕組みがあることを発見したとき。
それは、「酸性=悪」という私の思い込みがひっくり返った瞬間であった。
これらを本書の柱として、5億年というスケールで、動植物と土の相互作用を見つめてきた。
本書で一番に伝えたかったことは、
土をめぐる自然現象の精緻さと、
過酷な条件下でもたくましく生きてきた動植物、そしてヒトへの驚きと感動である。
そんな想いで書かれたこの本の目次。
プロローグ 足元に広がる世界
生き物が土を生んだ
旅をはじめる前に
第一章 土の来た道:逆境を乗り越えた植物たち
地球に土ができるまで
大陸移動とシダの森
樹木とキノコの出会い
ジュラシック・ソイル
砂上の熱帯雨林
氷の世界の森と土
奇跡の島国・日本
第2章 土が育む動物たち:微生物から恐竜まで
栄養分をかき集める生き物たち
腸内細菌の活躍
土と生き物をつなぐ森のエキス・溶存有機物
栄養分のキャッチボール
第3章 人と土の1万年
土に適応したヒト
水と栄養分のトレードオフ
古代文明の栄枯盛衰は土次第
酸性土壌と生きるには
田んぼによる酸性土壌の克服
里山とフン尿のリサイクル
人口増加と土壌酸性化を加速させたハーバー・ボッシュ法
第4章 土のこれから
土を変えたエネルギー革命
木材を輸入する森林大国・日本
窒素まみれの日本
ポテトチップスの代償
味の好みが土を変える
納豆ごはんと水田土壌
土が照らす未来:適応と破壊の境界線
読むと
「へえ~~~!」
「ほお~~~!」
の連続だった。
( この語彙力の無さ。(;^ω^) )
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私が鳥海山に行った時、
そこを通るたびに撮ってしまう土。
◆鳥ノ海分岐と蛇石流の間で
◆千畳ヶ原で
◆虫穴と七高山の間で
これから山を歩くとき、
見えるところ(地上)だけでなく 見えないところにも
たくさんの生き物たちが暮らしていることを想いながら歩くだろう。