山頂小屋のそばから 肘折コースへ ちょっとだけ入ってみることにした。
両側から草がモフモフかぶさる道を少し下ると、
いっきに視界が開けた。
足元に たくさん咲いていた花は コゴメグサだろうか。
私が花を眺めている間にも どんどん下っていくYさん。
私が石を眺めている間にも どんどん下っていくYさん。
山頂から少し下ったところは 素敵な花畑だった。
振り返ると、すでに山頂付近は見えなくなっていた。
ちょっと下っただけで、こんな景色に出会えるとは。
いつも山頂付近の登山道から 見下ろして眺めていた景色が、すぐ下に広がっている。
いつも遠くに感じていた景色が目の前に広がっているって感動する。
雄大な景色を目の前にした時の、
自分が今どこにいるのかわからなくなるような感覚が好き。
そして・・・
自然の中の一部なのだと感じるところも。
それから・・・
その「自然の一部」である自分が すべてものものと繋がっているという感覚も。
そんなふうに感じる時間があることで、自分の中のバランスを保てている気がする。
振り返って見上げると、三角点にいる人たちや 登山道を歩いている人たちが
小さく見えた。
いつか、この道をもっと下って行ってみよう。
この日は ここで 景色を眺めながら のんびり過ごして
「いつか ここをもう少し下ってみよう」と強く思ったところで
戻ることにする。
草原の中の大きな石が オブジェのよう。
肘折コース、ちょっと下ってみただけだったけど、
いつか もう少し下ってみたいと思った。
Sさんがたまに行っているという念仏ヶ原までは
地図を見ると 結構長くて 途中 けっこうな急坂もあるみたい。
そこまで行くのは難しくても、もう少し下ってみたいな・・・
と思いながら山頂小屋のそばに戻った。
・・・⑤へ続く・・・