古寺山山頂に着いた時には
「せっかくだから 小朝日岳の向こう側まで 紅葉の斜面をのんびり眺めにいこう」
と思ったのだけど、
小朝日岳山頂からの道を 大朝日岳を眺めながら下っているうちに
少しずつ大朝日岳まで行きたい気持ちが出てきていた。
熊越の鞍部を少し過ぎた辺りで しばし小朝日岳の紅葉の斜面を眺めていたものの、
まだ10時前。
大朝日岳まで行ってくる時間はある。
・・・よし、大朝日岳まで行こう。
何度も小朝日岳の紅葉を振り返って眺めつつ・・・
先へ進む。
小朝日岳の紅葉の斜面の向こうに月山。
障子ヶ岳から見えたのは この斜面だったのかな。
緩やかに登っていく、その道も素敵だった。
登っていくうち、大朝日岳の山頂付近にガスが出始めた。
振り返るたび、小朝日岳が少しずつ小さくなっていく。
代わりに大きくなっていく大朝日岳は・・・
何だかガスに隠れてしまいそうな感じ。
また振り返ると、小朝日岳の左奥に古寺山が見えた。
歩いている時には見えなかったけれど、
古寺山の西側斜面の紅葉もキレイだったんだなぁ・・・。
眺めの良い稜線歩き。
右側を眺めたり・・・
左側を眺めたり・・・。
もう少し体力とスピードがあれば、
日暮沢から竜門山に登って、大朝日岳~小朝日岳~古寺山~ハナヌキ峰~日暮沢・・・
と周回してみたいなぁ。
きっと この日も、日暮沢から周回している人がいただろうな。
10:35 銀玉水。
空いたペットボトルに冷たい水を。
銀玉水から先の斜面には、ヤマハハコがたくさん。
あちらこちらに 赤くなったチングルマの葉や緑のガンコウラン。
あんなに傾きながら急斜面に生えているダケカンバ、スゴイな。
ダケカンバを眺めながら、何枚も撮りながら、登る。
ふと見上げると、ガスが流れる山頂に人の姿が小さく見えた。
中岳の方から歩いてくる人の姿が小さく見えた。
縦走してきた人たちもいるんだろうな・・・。いいなぁ・・・。
大朝日岳の避難小屋は もうすぐ。
登山道を縁取るように生えていたガンコウラン。
今年は、やっぱり実が少ないみたい。
天気が悪い時には強風が吹き抜けるところ。
道の両側には、背の低い植物たちが 東側になびいた状態で生えていた。
11:00 大朝日岳避難小屋に到着。
小屋の前や近くの広場では、たくさんの人たちが昼食休憩中だった。
小屋でトイレをお借りしてから 大朝日岳山頂へ向かう。
さっきまで山頂付近にかかっていたガスが、晴れてきていた。
やった~! ガスが晴れて 景色が見える~。
向こうに とんがって見えるのが祝瓶山かぁ・・・。
この日、祝瓶山にチャレンジしてみようかと思ったりもしたけれど、
直前になって気持ちがドヨヨ~ン状態になってしまい、止めてしまった。
いつか機会をつくってチャレンジしよう。
11:20 大朝日岳山頂に到着。
山頂には たくさんの人がいて、小屋付近に下りようかどうしようかと迷ったけど、
やっぱり この日は 山頂で昼食休憩にしたくて、
はじの方の中ツル尾根への下り口の近くに腰を下ろした。
心地よい風に吹かれつつ、中ツル尾根を人が下っていくのをボ~ッと眺めながらの昼食。
前日の夜の時点では 山行きじたい迷っていたし・・・
古寺鉱泉をスタートした時点では 古寺山で折り返してもイイかなと思っていたので・・・
大朝日岳山頂で のんびり景色を眺めながら昼食を食べていることが不思議な感じだった。
ぐるっと見回して歩いてきた稜線の方を見ると、
稜線の南側はガスで白くなっていて、小朝日岳も全く見えなくなっていた。
小朝日岳を眺めながら下ろうと思っていたけど、残念だなぁ・・・。
ここまで来るとは思っていなかった大朝日岳山頂で30分近くのんびり過ごし、
満足感でいっぱい。
さぁ、そろそろ下山しよう。
・・・④へ続く・・・