刈田岳から、熊野岳へ。
昼過ぎになっても、きれいな青空。
冷たい西風は 相変わらず吹いている。
青空に『エビのしっぽ』が映える。
さっきまでいた刈田岳の神社が どんどん小さくなっていく。
飛行機が飛んでいる音。
見上げると、飛行機雲は全く無く、青空に小さく機体のみが見えた。
一歩一歩 数センチ沈む霧氷の上を歩いたり、
自分の足跡を見ながら そのそばを歩いたり。
少し進むと景色は変わるし、
時間とともに 微妙にその色も変化していくので、
同じ道を途中も 何度も立ち止まって景色を眺めた。
ここは・・・
上の方は 西風が越えてきて、
下の方は 横からの風で削れたのだろうか。
ここは・・・
越えてきた上からの風と 横からの風が ぶつかるところみたい。
ここは・・・
ぶつかった風が沈んで行くところ?
風紋を眺めながら 風の動きを想像してみたりもして。
緩い登り。
雪の中から顔を出していたガンコウラン。
そういえば、馬の背には ガンコウランがたくさん生えてたな。
刈田岳がだいぶ小さくなった。
道が右にカーブする辺りまで来ると、
熊野岳の南斜面が目の前に。
ここの斜面を熊野岳山頂の方へと登って行って難儀したことがあったな。(;^ω^)
今回は、道に沿って行き、
いったん避難小屋の方へ登ってから山頂に行くか、
斜面を登って山頂に行くか、
状況を見て決めよう。
遠くに見えているのは太平洋の水平線だろうか。
東の空には 月が昇ってきていた。
分岐まで来ると、
熊野岳山頂から斜面を下ってきた足跡があった。
ということで、
斜面を登って山頂へ行くことにした。
いつもなら、トレースが無くても登っていってしまうところだけど、
強風とモナカ雪で 気持ち的に弱気になってたのかも。(;^ω^)
熊野岳の南側斜面には、
あっちを向いても 波・・・。
こっちを向いても 波・・・。
置賜盆地の方に霞みがかかっている。
その霞は、少しずつ上がってきているようだった。
下ってきた人の足跡を見ながら登ったり・・・
足跡の無い波の上を登ったり・・・。
遠くの景色を眺めたりしながら登って行き・・・
山頂の台地に上がった。
14:24 熊野岳に到着。
熊野岳の強風を物語るエビのしっぽ。
スゴイ迫力。
斎藤茂吉の歌碑も エビのしっぽだらけ。
中丸山へと続く稜線。
その奥に 白く月山。鳥海山もチョコンと。
ビュービュー吹き付ける風の中、景色を眺め、
地蔵山の方へ戻ることにした。
斜面を真っ直ぐ下ろうかと ちょっと思ったけれど、
やっぱり 避難小屋の方へ戻ってから下ることにした。
・・・⑤へ続く・・・