しばし先輩方のお話をお聞きした後・・・
9:49 笙ヶ岳一峰を後にした。
まだ10時前。
時間はある。
鳥海湖のそばまで行ってみよう。
鳥海湖のそばで景色を眺めて 戻って来るか、
そこから御田ヶ原の方を回ってくるかは、
行ってみてから決めることにして。
ガスがモワモワ動いているけれど、
少しずつ 山頂の方が見えるようになってきた。
この時期の千畳ヶ原もイイ感じだろうな・・・。
時間があったら行けたのにな・・・。
すっかり小さくなっった雪渓を見下ろしながら、
何年か前の同じ頃、登米市のⅯさんに初めてお会いした時のことを思い出した。
その時は この雪渓がまだまだ大きく残ってて、
雪渓の上で どらやきとコーヒーをごちそうになったのだった。
季節の進み方が早くなっているのかなぁ・・・。
前方を見ると、
二峰の方から下って来る人たちがいた。
ジリジリした陽ざしを避けるため、
日傘をさして歩いているのだった。
「日傘をさしてるわりには、
すっげ~日焼けしてるんですけどね。」
と、男性が笑いながら言った。
日傘をさしながら歩くお二人が ガス湧き上がる一峰の方へと歩いて行くのを、
しばし立ち止まって眺めていた。
こんなふうに空に向かって歩いて行くような感じ、好きなんだよなぁ・・・
と思いながら三峰の方へと登って行くと、
一峰でいろいろお話を聞かせて下さった秋田のお二人が、
三峰のピークからの景色を眺めながら お話し中だった。
三峰に着いたところで、
歩いてきた道を振り返って眺めた。
池塘の方を見下ろすと、
ちょうど池塘の辺りを歩いてくる人たちの姿が見えた。
こんなふうに見下ろして撮ると、
ドローン撮影したみたい。
秋田のお二人に挨拶して、先に三峰から下り始めた。
稜線のニッコウキスゲは すでに花の時期が終わってしまっていたけれど、
雪解けの遅い斜面のあちらこちらでは 咲いている。
三峰の北東側斜面を見下ろして、
ここも 御田ヶ原と同じように縞々・段々になっているんだなぁと改めて思った。
南側から上がってきたガスが、
月山森に手を伸ばしているように見えた。
光の角度のせいか、鍋森の斜面と鞍部の陰影がハッキリしていて、
・・・ザザ~ッと鍋森の上部分から流れて出した溶岩が
低い方へとドロドロ流れていく・・・
みたいな様子を想像してしまった。
前回は ガスガスで ほとんど見えなかった岩峰の岩。
今回は すぐ近くを歩きながら見上げることができるね。
岩峰に登っている途中 笙ヶ岳三峰の方を振り返ると、
さっき池塘のそばを歩いていた方々が三峰の斜面を登っているところだった。
しょっちゅう立ち止まっる私を 秋田の方が追い越して行った。
もう一人の秋田の方は、来た道を戻って池塘の方へ行ったようだ。
毎度撮る角度からの岩峰の岩。
ハスの花を連想するような割れ方。
いつか 崩れて転がってしまう時がくるんだろうか。
同じ岩をもう少し進んだところから見ると、こんな感じ。
岩峰の向こう側に出ると、
長坂道T字分岐が見えてきた。
鳥海湖の方へと下りていく道も。
長坂道T字分岐付近も、白や黄を中心にした花畑。
薄い青紫のハクサンシャジンや ピンクのハクサンフウロも。
長坂道T字分岐から 御浜・鳥海湖分岐の方へ。
振り返って見ると、三峰に何人かの姿が。
ここから見ると、ガスにも飲み込まれてしまいそうな感じがしてドキドキ。
10:32 では、鳥海湖の方へ下っていきましょう。
秋田の方は、御浜の方へ。
久しぶりに歩く 鳥海湖への道。
青と緑と景色の中、秋田の方の姿が少しずつ小さくなっていく。
その向こうを どんどん形を変えながらガスが流れていた。
ガスが上がってきた山頂の方を眺めながら
木道を下っていく。
鍋森と鳥海湖側の鞍部に残る雪渓。
解けたところに青空が映っていた。
この辺りで 毎度撮りたくなる景色。
御浜の方を見上げると、
たくさんの人の姿が見えた。
私と反対周りをしているらしい人たちが 木道を登って来る。
ザーザーと水の流れる音が聞こえているのは、
まだ残る雪渓から流れる雪解け水の音かな。
6月下旬、まだ表面に少し割れが見られるようになったところだった鳥海湖。
今は すっかり雪が無くなったどころか、
水位が下がってきてるみたい。
木道の端に腰掛けて休憩中だった方は、
「今日は ここの景色を観にきたんだ。
これから 来た道を戻るよ」
と おっしゃった。
私は どうしようか。
時計を見ると 10:45。
時間的には まだ大丈夫。
「私は、ハッキリ決めていないんですけど、
とりあえす、千畳ヶ原の方を眺めたいので、鳥ノ海分岐まで行ってみます」
「そのままズラズラと 歩いていったりしてね。ハッハッハッ・・・」
と、その方は私を見て言った。
・・・う~む・・・
何だか見透かされてるような感じだな。(;^ω^)
ここから御浜が見えているけれど、
御浜からは ここにコバイケイソウやモミジカラマツ・カラマツソウの花が咲いている様子は見えないんだよね。
そんなことを思いながら
鳥海湖のそばを離れ、鳥ノ海分岐の方へ上がって行く。
・・・④へ続く・・・