三峰から二峰の方へ。
三峰から下った この辺り、
何となく雰囲気が好きで、いつも立ち止まって しばらく辺りを眺める。
「なぜだか よくわからないけど、なんとなく惹かれる」
という場所が、あちらこちらにあるなぁ。
小さな池塘では トンボが産卵中。
ここも毎度撮るところだなぁ・・・。
チングルマに覆われそうな石。
この石には、チングルマ・・・アオノツガザクラ・・・
ナナカマドも。
開きかけのウメバチソウ。
パッとひらいたウメバチソウ。
この花のデザインには いつも感動する。
少しの間 ウメバチソウを眺めていて、視線を上げると・・・
南側からガスが湧き上がって ドンドン流れてきていることに気づいた。
うわ~
笙ヶ岳一峰に着いた時 景色は見えるかな~。
後ろに見えていた方が
あちらこちらで立ち止まってノロノロしている私を追い越して
三峰へと登って行った。
ガ、ガスが~・・・。
急いで一峰へと登って行く。
千畳ヶ原を見下ろしたりしながら一峰へと登り、
14:21 笙ヶ岳一峰に到着。
まず 庄内平野を見下ろせる方へ行ってみると・・・
流れるガスの下に庄内平野。
いつか歩きたい長坂道。そして・・・
赤い屋根の万助小舎が小さく見えた。
ここで景色を眺めながら
遅い昼食休憩。
長坂道を目で辿っていると、
黒い点のようなものが ス~ッと下っていくのが見えた。
慌ててズームで撮ってみたら・・・
4人グループだろうか、下っているのが見えた。
長坂道、
私にとっては 歩くのが緊張する道だけど、
最近歩く人が少しずつ増えているようだ。
私も歩いてみたい気持ちが大きくなってきている。
そのうち歩いてみようかな・・・。
長坂道を見下ろしていると、
先に一峰に着いて 三角点の方で休憩していたらしい方が やってきた。
山形百名山の2巡目の30座目だというこの方、
この日は二ノ滝コースを登ってきて新山まで行き、
御浜を回ってきて これから長坂道を下ってくのだそうだ。
その方のお話をず~っとお聞きしているうちに、
長坂道の方は ガスで真っ白になってしまった。
「『やまんご―』の名前でヤマップやってます。
ぜひ見て下さい!」
と言って、その方は下っていった。
すごい体力・気力。うらやましい。
では、三角点の方をまわってから戻ろうか。
ハクサンイチゲ、2回目の花だろうか。
1回目の花より控えめ?な感じ。
では、戻ろう。
15:02 笙ヶ岳一峰から折り返す。
次に笙ヶ岳一峰に来るのは いつになるかな・・・。
な~んて思いながら一峰から下っていくと、
辺りが急に明るくなった。
ボワ~ッと明るくなった辺りの様子を眺めてから 足元に視線を移すと、
何かが素早く動いているのが目に入った。
ミヤマハンミョウだ。
昨年も一昨年も、この辺りで見かけた気がする。
ミヤマハンミョウが ササ・・・ッと石の陰に隠れてしまい、
また歩き出そうとしたとき、
あ! と気づいて 笙ヶ岳一峰へと駆け戻った。
やっぱり!
ガスが流れて、
長坂道を下っている“やまんごー”さんの姿が小さく見えたのだ。
あんなふうに長坂道を下っていく人の姿を見たら、
そのうち自分も長坂道を歩く機会がやってきそうな気がする。
小さく小さくなりながら下っていくやまんごー”さんの姿を見下ろしながら、
以前お会いした酒田市のIさん(私よりだいぶ年上の女性)のことを思い出していた。
毎週のように長坂道を登って笙ヶ岳に来ているというIさん、
「今でもコースタイムくらいで登ってこれるのよ~!」
と溌溂とした表情でおっしゃっていた。
今は 不安が大きくてチャレンジできずにいるけれど、
そのうちチャレンジする時がくればいいな・・・。
やまんごーさんの姿が斜面の陰に入って見えなくなると、
また一峰から戻ることにした。
一峰から下ると、
さっきと同じ辺りで またミヤマハンミョウに出逢った。
二峰の方へと歩きながら振り返る。
・・・やっぱり今日は不安定な天気なんだな。
午後3時を過ぎて少しずつ陽が傾いてきて・・・
南東側から流れてくるガスは 灰色っぽくなってきて・・・
辺りが薄暗く感じられるようになっていた。
山頂も すっきりガスが晴れたりはしなかったな。
地面近くに 小さな花を1つだけ咲かせたハクサンシャジン。
来年は もっとたくさん花が咲くのかな。
三峰への登りに入る。
季節は 少しずつ秋へ向かっている。
三峰から池塘の方を見下ろす。
少し前から河原宿から三峰・岩峰の鞍部への道の両側にロープが張られている。
植生保護のため、残雪期以外の通行は遠慮してほしいということのようだ。
モヤモヤした感じがあるのだけれど、
仕方ないのかな・・・。
ということで、
岩峰の方へ戻って 長坂道T字分岐まで行くことにする。
振りかえると、
笙ヶ岳三峰の斜面に陽が差していた。
この時間帯の山も いい感じだなぁ・・・。
・・・⑥へ続く・・・