「こ~んに~ちは~!」
登り始めてすぐ、また子どもたちの声。
その声に振り向き、ストックを上げて応えるSさん。
この道は いつ頃まで使われていたのだろう。
見上げると、木々の間に道が見えているけれど、
手前は 草がかぶさってしまっている。
少し登ったところで振り返ると・・・
今まで見ていたのとは違う角度から 滝ノ小屋を見下ろすことができた。
ずっと下の方に、子どもたちの姿。
左に視線を向けた辺りも いい感じだなぁ。
笹と灌木の間の道に入っていく。
そしてまた振り返ると・・・
斜面が急な分、少し登ると グンと高度感が増す感じ。
大きな石があって 段差の大きいところを
両手両足を使って登るところあり。
こういうの、楽しいですなぁ~。
そういえば・・・
何年か前の夏に 白糸の滝の下に残る雪渓付近で食事していたクマがいて、
この道をダ~ッと登っていったんじゃなかったか?
そう思うと、ちょっとドキドキ。
灌木と笹の間をぬけると、
滝ノ小屋が小さくなっていて・・・
開拓の方から続く湯ノ台道の方も見えた。
ここから西へ。
斜面を見上げ、思わず「おお~!」と声をあげてしまった。
見下した斜面のガスが流れる景色も素敵だ~。
石がゴロゴロしたところに草がかぶさっているので、
足元に気を付けながら歩いて行く。
歩いて行くにつれ、
向こうに 月山森から続く尾根が見えてきた。
そして、先を行くSさんの近くには サビた看板も。
あそこで八丁坂に合流だ。
八丁坂の斜面の雰囲気がとても素敵で
何度も斜面を見上げながら歩く。
11:11 八丁坂に合流。
ここで 景色を眺めながら一休み。
ガスが 斜面を流れていく。
湯ノ台道を見下ろしていると
積雪期に歩いたときのことをが浮かんできた。
クネクネ曲がった枝が、
この辺りの風の強さを物語っている。
5分ほど休憩し、八丁坂を登り始めた。
ナナカマドの実が鮮やか。
赤にも いろんな色があるね。
ついつい撮りたくなるミヤマキンバイの葉。
少し登ったところで振り返ると、
少し広くなったところで あの小学生たちが休憩中。
くっきりした青空の時は もちろんいいけれど、
こんな時に登れたのも いいね。
スポットライトのように ガスの間から差し込む光。
小学生たちも また登り始めたね。
Sさん、その様子を撮影中。
「手前のナナカマドを活かして撮るといいんだよ」
と、Sさんの撮影技法アドバイスあり。
「手前のナナカマドをぼかす・・・」
とはいかなかったけれど、
ナナカマドとSさんを撮ってみましたよ。
両側が少し高くなってて ちょっと道が湿っぽい?ところで・・・
目に入ったのは これ。
キノコの仲間。
つつくと、小さな穴から細かな胞子が煙のように出てくるんだよね。
破れてるのもある。
もちろん、つついてみたよ。
『5/八丁』まで来た。
「よし! あと半分だ!」
と Sさん。
久しぶりの湯ノ台コースを登りながら、
Sさんは いろいろなことを思い出していらっしゃるようだった。
人それぞれ、
いろんなことを思い 感じながら
いろんなものと向き合いながら
山を歩いているんだなぁ・・・
そんなことを あらためて思った。
・・・③へ続く・・・